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満月の夕 spin off ~ 蟹と山羊

満月の夕 ~ 山羊の満月 で紹介した
満月の夕(ゆうべ) は、
1995年1月17日の阪神淡路大震災で生まれた歌だ。

1/17は満月。
今回の満月の逆、蟹の満月だった。


関西を拠点とするソウル・フラワー・ユニオンというバンドがある。
彼等は2月、避難所への慰問ライブを開始した。

2/14 長田区の公園でライブが行われた。

翌日2/15は獅子の満月。
空には 満月直前の月が輝いていたという。

震災 一か月、最大余震到来の噂が街を覆っていた。


ソウルフラワーの 中川敬氏は
被災者が 「満月を見るの、怖いわ」と口にしたのを聞き
この詩を書いたという。

ちょうど 中川氏と親交の深いミュージシャン
山口洋氏(ヒートウエイブ)が、
招きをうけ東京から神戸へ入っていた。

音楽の盟友である 二人が作った旋律の上に、
中川氏が一気に書き上げたのが 満月の夕だ。

満月の夕には 二つバージョンがある。

もう一つは、神戸から帰京した山口氏が、
東京からみた被災地への想いを書き足したものだ。


同じ場所で生まれた同じ旋律の上で、
神戸(現場)と 東京(現場の外)の
二つの視点/二つの想いが歌になり、
どちらのバージョンンも 大勢の人にリスペクトされ
今も カヴァーされている。


さて 昨日、満月の夕 2 ~蟹と山羊でも ふれたように
強い共感は 人をくっつけ集団化する。

悲嘆でも歓喜でも、
強い共感での連帯は安堵や癒しを生む。

特に全てを失い悲嘆の中にある時
「私は1人じゃない」という実感は、
悲しみを生きる力に変えるものだ。


声なき声、言葉にならない想いによる連帯は
強い力を秘めている。

そして、時には 「その場にいない」ものを
カヤの外へと追い出す。

それは、蟹サイン、
共感による集団が、
「個」を外へ吐き出すのと似ている。

その時その場に居なかったもの
想いに くっつけなかったものが、
どれほど共感を言葉に綴っても
そこには温度差がでる。


たとえ震えるような感銘をうけ
深く共感したとしても、
それは「個」の次元。

「共感した私」と
「共感している私たち」の間には
言葉では越えられない何かがあるのだと思う。


中川氏のバージョンは、
神戸で、月が震災後の満月に向かう中で書き下ろされた。

(2011年3/15のメッセージ/歌詞の上をクリックすると曲が聴けます)
http://www.breast.co.jp/soulflower/sfu20110314.html


獅子という「表明/声をあげる」サインで
月(感情)が満ちることで、
漂っていた声なき叫び、言葉にならない想いが、
言葉として世に出たのだろう。

共感のウネリの外にでて、
研ぎ澄まされ、
メッセージになったからこそ、
時を越え、場を越え、歌い継がれている。


中川氏は歌う。

「この胸の振り子は鳴らす "今"を刻むため」

刻まれた"今"は、
それに触れた人の胸の振り子も鳴らすのだ。


16年が過ぎて東日本大震災が起きる。
震災の後、どれだけの人が この曲を聴き涙しただろう。
どれだけの人が 生きる力をえただろう。

もう一つの山下氏のバージョンは
神戸とは違う空気感の中で、
あの日みた神戸への想いを書き加えたものだ。

その歌詞は、直接被災しなかった人の
言葉にならない想い、もどかしさ、無力さ、
時に感じる もうしわけなさに、
そっと寄り添うように感じるのだ。


どちらのバージョンでも、
共感から生まれたメッセージは、
普遍の響きとなるのかもしれない。


この 神戸(現場)とそれを視る東京という視点には
蟹(共感)と 山羊(感覚)の対がみられる。

そして 二つのバージョンが 一つの曲だと思えば
蟹(共感)から山羊へ、
想いが刻まれ メッセージになったということだ。


向き合うサインは対立ではなく 交感し、補完する。
 
それは 星の音/言魂を聴く時に
覚えておくといいことのひとつ。


そんなことを改めて考えた 山羊の満月。

そろそろ月は 水瓶へ。


明日は木星が蟹へ、そして水星逆行。
続けて書いていきます。

読んでくれて ありがとう heart



おまけ 満月の夕 

ソウルフラワー @神戸 長田神社

http://www.youtube.com/watch?v=wlxlBEP3mPo

アン・サリー (山口 洋Ver.)
http://www.youtube.com/watch?v=htJvS15K0sw

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